フリーランスで生計を立てていくためには、ある程度安定した収入を得られる体制を作らなければ大変です。フリーランスは会社員と違い、セーフティーネットである社会保険のサポートがあまり期待できない現実があります。
例えば、仕事がなくなったとしても、雇用保険からの基本手当の給付は受けられません。また、仕事中にけがをしても、労災のサポートは得られないのです。そのため、仕事がない間の生活費分の貯蓄を確保するのも重要となります。そのほかにも、国民健康保険で不足していると思うのであれば、自分で民間の保険会社と契約し、医療保険に加入する必要もあるでしょう。また、会社員の場合は仕事で相手先に損害を与えてしまっても、会社という後ろ盾があります。そのため、金銭的な損害賠償負担を直接負うケースは少ないのです。しかし、フリーランスで仕事をする場合は、個人で賠償責任保険に加入することも必要となります。会社員の時の感覚よりも、多い収入を得る必要があることを覚悟しておくことです。
十分な収入を得るためには、自分の能力が高いことが求められますが、それだけで仕事が得られるわけではありません。自分のキャリアが、相手から見て十分な評価を得られるものになっているかを、常に気にしておきましょう。開業した当初はこのキャリアの積み上げが少なく、なかなか収入が得られないという苦労が付きまといます。しかし、この一番苦しい時期を乗り越えない限り、個人での成功は望めないのです。できれば、開業前にしっかりキャリアの積み上げをしておくのが、フリーで成功する近道かもしれません。